終戦の日を前に平和について考えよう①

 戦後75年という節目の年になりました。平和について考えてみましょう。
 戦後75年、多くの戦争体験者が高齢となり、戦争という人間の生命を軽んじる行いの生き証人たちが消えて行っています。戦争は遠く過ぎ去った過去ではなく現在も多くの苦しみを残しています。
 原爆の投下による原爆症で亡くなる方たちの、子どもや孫、いわゆる被爆2世3世という方達が居ます。被爆の影響は遺伝子を伝わって子どもや孫にまで影響が残るかもしれない。被爆者2世の発がん率は非常に高いのではないかといわれています。しかし科学的には証明されていません。誰もが経験したことのないこの暴挙に結末があるかどうか誰も知らないのです。
 沖縄にはいまだにアメリカ軍の駐留基地があります。日米安保条約は戦後より引き継がれ日米の関係も戦後の傷あとかもしれません。
 この太平洋戦争では軍人212万人、民間人100万人が亡くなったとされます。そして満州や朝鮮半島などでソビエトにより捕虜にされシベリアに抑留されたのは57万5千人。このシベリア抑留者がすべて帰還したのは戦後6年もたってからです。この間抑留中に劣悪な環境で5万8千人が亡くなったとされます。しかし正確な数字はいまだにわかりません。(滋賀県の人口は141万4千人(2020年1月))
 戦前の日本のアジア侵略はアジア各地の地元民を多く苦しませました。日本が強い武器と暴力をもって侵略を広げてきたことへの終戦後の報復は厳しいもので、戦後の戦犯を裁く極東軍事裁判(1946年から1948年)以外にもアジア各地で裁判が行われ、多くの日本人戦犯がかの地で処刑され多くは厳しいリンチにもあっています。
 戦争は多くの憎しみを残しているのです。慰安婦問題や徴用工問題はまさに戦争がまだ終わっていないと知らされる一部分です。

2020年8月12日 久保田展史

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