アドベンチャー in Natureの6月プログラム

 アドベンチャーin Natureチームの6月プログラムは、滋賀県多賀町の滋賀YMCA風の谷アドベンチャーキャンプ場にて1泊のキャンプを行いました。「みんなで助け合って共同生活」をねらいとし、初めてのお泊りと始めてのアウトドア技術ということで、みんなで助け合いながら楽しんでもらい、共同生活をする中で、お友だちの良い所や新たな一面に気づいてほしいという思いでプログラムを実施しました。

 集合時にJR琵琶湖線の遅延があり、JR河瀬駅からの路線バス乗り継ぎが心配されましたが、ぎりぎりに定刻のバスに乗車することができました。湖国バスの富之尾に到着し、グループごとに分担した備品や食料をもってキャンプ場を目指して歩きました。到着後、オリエンテーションを行いました。あいさつと月目標の確認を行い、「助け合って共同生活」を行うための動機付けを行いました。

 お弁当を食べ、いよいよキャンプ生活のスタートです。まずは、グループごとにテント立てです。今回は就寝時にゆとりをもつために、12人用の大型テントを使用しました。骨組みが傘のような構造になっており、テント本体を吊すような構造になっています。グループで協力して、テントを一気に立ち上げて拡げます。立ち上げはグループで協力する必要があるので、すこし手間取ったグループもありましたが、どのグループもテントを立てることができました。仕上げにテント本体が朝露などで濡れることを防ぐためのフライシートをかけたり、テントの隅をロープで固定する作業を分担して行いました。ロープの固定には自在結びというロープの長さを調節することができる結びかたを使いました。*事前にこのキャンプで購入していただいたロープを使って、この自在結びの練習を行いました。今後も様々な結び方をこのロープを使って練習し、実際の活動に役立てていきます。

 テント設営後は、キャンプ場でのレクリエーションを兼ねた、夕食で使う材料をさがすミッションハイキングを行いました。じゃがいも、にんじん、鶏肉、カレールー、お米をゲットするためにキャンプ場を歩き回りました。

 夕方になり、夕食づくりが始まりました。メニューはカレーライスです。メニューは簡単なものだったのですが、野外炊事となるとグループで行う作業はたくさんあります。まず、包丁をつかって、じゃがいもの皮をむいたり、人参を準備したり、一口大の大きさに切り分け、下準備を行いました。鍋に具材を入れておいて、いつでも調理できる準備を行いました。慣れない包丁を使った作業だったので、どのグループも手間取っていました。

 火をおこす前に薪(マキ)の準備が必要です。今回はキャンプ場にある大きな薪(マキ)を「ナタ」を使って火を付けやすい大きさにする作業を行いました。「ナタ」を使って薪(マキ)の準備をする経験は初めてのようで、リーダーの説明をしっかりと聞いて準備を進めました。「うまく割れたよ!」「節があってなかなかうまくいかないなぁ」など色んな声が飛び交ってました。そしていよいよ火付けです。かまどに火をつけやすいように薪(マキ)を組んで、燃えやすい葉っぱや木の枝も一緒に組んで、マッチで点火します。点火剤や新聞紙などを使わず火をつけるのはみんな初めてのようで、本格的な方法にみんな興味津々でした。マッチで点火したら、空気を送り込んで火を大きくする必要があります。かまどの高さにかがみ込んで、口を近づけて空気を吹き込みます。「ふぅー!、ふぅー!。」せっかく着いた火を吹き飛ばしてしまったので、また点火をやり直したり、薪(マキ)を組み直したり・・・。どのグループも苦心している様子でした。そして、火をつけるため共同作業を行うことができました。

 やっと、鍋を火にかけることができます。ここまでで、本来「いただきます」をする時間となってしまいました。メスティンでごはんの炊飯を並行して行い、みんなそろってご飯が食べられるようになるには、午後7:30になってしまいました。「おなかペコペコ~」「はやくカレー食べた~い」などの声のなか、夕食を頂くことができました。

 夕食のあとは、みんなお楽しみのキャンプファイヤーを行いました。第2キャンプ場に集合してキャンプファイヤーの始まりです。まず、はむリーダーがアドベンチャーin Natureコールを行い、1回目は何の変化もありませんでした。2回目のコールが終わったときに、あら不思議、勝手に火がついたのでした。「たけのこリーダーが点火する線をもってた~」などの報告はありましたが、キャンプファイヤーの火は大きく燃え上がり、リーダー達の指導でゲームや歌などをしてファイヤーを楽しみました。

 キャンプファイヤーの後はグループごとに持ってきた寝袋(シュラフ)を拡げて就寝準備を整えました。夜は少し冷え込みましたが、広々としたテントと寝袋でぐっすりと休み1日目は終わりました。

 2日目は、あいさつと朝のつどいから始まりました。ウオーミングアップの体操と、現在、風の谷キャンプ場で取り組んでいる養蜂(ミツバチの生育)についての話と実際にミツバチが活動している巣箱の見学を行いました。ミツバチは日本の在来種で、刺激を与えない限り近づいても刺したりはしません。たくさんのミツバチが巣箱に集まっている様子を実際に見て、ミツバチが生育する自然環境についてお話をしました。

 このあと朝食のホットドッグを自分たちで作り、昨日宿泊したテントを干したり、畳んだり、しまったり・・・。引き続き、お昼ご飯の「ごはんピザ」を作って食べたり・・・。参加したお友だちは「キャンプって本当にいそがしい」と思われたに違いありません。今回は子ども同士の共同とリーダーの助言で、本当にたくさんのキャンプでの生活を経験することができました。また、グループの人間関係も宿泊を通して、いろんな意見を言い合えるまでに深まりました。今後の活動の中でこの経験は生かされるのではないかと考えます。コロナ感染症の影響がまだ残る中、子どもたちと一緒に楽しいキャンプが出来たことに感謝したいと思います。